福祉・医療

利用者と支援者の距離感【障碍者編】

 

 利用者が支援者に分かってもらえないと口にするのは、求めすぎている基準が高すぎるからなのかもしれない。

 人間は苦しい部分であればあるほど、第三者に理解してほしいと願ってしまう生き物。それゆえ、支援者に高いレベルを求めてしまっている。障碍の全部をわかってほしいという利用者は少なくない。

 支援者はあくまで人間であり、苦しみを分かってくれる神様ではない。期待値を高く設定してしまうことで、利用者の求めるレベルに達する支援者の数は限りなく少なくなる。

 障碍者は他人に求めすぎる傾向がある(他人の失敗はすべて許せない)。それを改善しない限り、自分をも苦しめてしまいかねない。

 他人に期待しない人生を送ってみたらどうだろうか。そうすることで、気分を楽にできるといわれる。支援者に話を聞いてもらえるだけでいいと思えるようになれば、距離はぐっと縮まっていく可能性もある。支援する立場からすると、利用者がわざと距離を取ろうとしているように映っていても不思議はない。

 違う世界を生きてきたため、苦しみを共感するのは難しい。そうだとしても、どこかで妥協していけば距離間がぐっと縮まっていく可能性はある。少しずつでいいので、柔軟なやり方を身に着けていけるといいな。

 

文章:陰と陽

 

関連記事

  1. 重度障碍者が国政の場で働く
  2. 障碍者の恋愛事情
  3. 23年間、精神科に入院した男性が就職
  4. 障碍者が職場で就職(定着)するためには
  5. 勉強をゲーム感覚で行える発達障碍が真の一流となる
  6. 障碍者が一般会社で働く難しさ3
  7. 就労定着支援の問題点
  8. 歯は虫歯にならなくてもしみる
PAGE TOP