人生

にわかファン

 

  少数派といわれる本物。それだけでは、収益を上げることを重視する分野では、にわかファンの存在が必要とされる。

 最近の出来事にたとえるなら、ラグビーが当てはまるのではなかろうか。日本が決勝トーナメントに進出したことで、空前絶後の大フィーバーが巻き起こった。

 決勝トーナメントに進出した瞬間の視聴率は50パーセントを超え、紅白に迫る勢いを見せた。決勝戦まで進出していたならば、視聴率はさらに上がった確率が高い。初優勝ともなれば80パーセントを超えていた可能性もある。

 一時的なブームを支えた人の中には、ラグビーのルールすら知らない視聴者も含まれていただろう。ルールはわからなくても、母国が頑張っているところをみたいという心をくすぶるのに成功した。

 

 「CDの売り上げ」、「プロ野球観戦」などにおいても、にわかファンは必要とされる。根強いファンだけでは支えることは難しい。誰でもいいので、収益につながる人を欲している。

 にわかファンを必要としない分野もある。普段の交友関係では本物が一人いればいい。にわかファンをどんなにかき集めたとしてもメリットになる確率は低い。利用価値がなくなれば、そっぽ向いてしまう人達をどれだけかき集められても、真の満足感を得ることはできない。

 たとえば、日本の法律では結婚できる異性は一人だけ。他と交友関係を持つことにより、せっかくの運気を失ってしまうリスクを伴う。だから本命に時間をさける状態にしておくことで、心離れを防ぎやすくなる。大切な人というのは逃げてしまいやすい性質を持っていると考えて行動すべきだ。

  孤独は辛さを伴うものの、乗り越えていくことで真に必要なものを入手できる。やみくもに交友関係を広げる必要性はない。友達の数=人間の価値(幸せの度合い)を示しているわけではない。

 場面によって必要、不必要が変わる。状況に見合った行動を取れるように心がけたい。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 一人の人を大切に
  2. 良心を信じたい
  3. 雑学よりも人のためになることを学ぼう
  4. 自分の生き方を貫けるのは才能のある障碍者だけ
  5. 「蔵の財」、「身の財」、「心の財」
  6. 男女の不倫あるある
  7. 社会において必要となるのは第三者からの需要
  8. 一方的な対人関係を築く人が目立つ

おすすめ記事

映画『ファントム』のご紹介

 『ファントム』(1922)は、F.W.ムルナウによる無声映画です。古いサイレントフィルムに…

束縛、執着心は人生を狂わす

 自分に自信がない人ほど束縛、執着心が強いように感じてしまう。自分の邪魔になりそうな…

在宅勤務のメリット、デメリット(部下にプラス、上司にマイナスの大きい制度なのかもしれない)

前回は在宅勤務に向く人、向かない人についてとりあげました。今回はメリット、デメリット…

瀬木 比呂志『絶望の裁判所』講談社現代新書

瀬木 比呂志『絶望の裁判所』元裁判官である著者が裁判所の組織内部で進行している統…

小説:『自分の道(9)』

前回まで・小説:『自分の道(1)』・小説:『自分の道(2)』・小説:『自分の道(3)』…

新着記事

PAGE TOP