福祉・医療

空気を読むのと他人の感情を理解するのは別問題【障碍者編】

 

 障碍者は空気を読むのを苦手としている。それについては間違っていないと思う。健常者は場の雰囲気を壊さないように心がけている。

 空気を読めないからといって、他人の感情を汲み取る力が劣っているわけではない。こちらについては一般人もほぼ同じだ。その部分については自分を責める必要はどこにもないので、社会常識とは切り離して考えるようにしよう。

 一般人の行動を振り返ってみる。一般常識(学校にたとえると遅刻するな、授業を真面目に受けろ、帰宅時間を守りなさいなど)には触れても、「第三者の感情を読み取れるようになりなさい」と口にする機会はほとんどない。己の首を絞めかねないようなことを、意図的に避けるようにしているのだろう。第三者をいい方向に導きなさいというのは、一般人が最も触れられたくない部分なのである。

仮に他者の心を読む能力が求められる社会になったら、障碍者だけでなく健常者も口を開けなくなる確率が極めて高くなる。99パーセント以上の人間は、間違った選択肢によって他人を苦しめている。直観力に長けた人間というのは限りなくゼロに近い。

 空気が読めなくとも、他人の感情を読む能力があれば生きることは充分に可能。自分らしさを追求してもいいのではなかろうか。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 樺沢紫苑『精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術』あさ出…
  2. 失語症の人が通所するB型作業所の紹介
  3. ショートショート『二度自信を失う』
  4. 支援の充実している就労移行支援事業所の紹介
  5. 障碍者支援の支援員は選べるようにしてほしい
  6. 「自律神経訓練法」は、実行がほぼ不可能で意味もなく時間の無駄
  7. 障碍者枠で就労した後の体制を考える
  8. 障碍者が一般会社で働く難しさ1

おすすめ記事

フィクションを現実視するな

出典:© いらすとや. All Rights Reserved.血塗られた物語、それが昔話…

メンタルヘルスを対象とした事業所の紹介(沖縄県)

 沖縄の浦添市にある事業所について紹介していきます。 今回取り上…

ひょっとしなくても意地悪なアレ

なんか、猫も杓子も「スカッと系」が溢れているの、不健全ですよね?(挨拶)と、いうわけで、フジ…

詩:『ほんとうのことは』

幸せのもとは転がっているそこらじゅうに転がっている&nbsp…

0.1パーセントでも可能性がある限りあきらめてはいけない

 100パーセント無理であるならあきらめてもいいけど、99.9パーセント無理であるこ…

新着記事

PAGE TOP