福祉・医療

障碍者福祉における支援者側の課題

 

 障碍者の支援における問題点のひとつに挙げられるのは、支援者が利用者の苦しみをわからないところにあるのではなかろうか。

 一般人は類まれな能力は備えていないものの、そつなくこなす能力を備えている。それに対し障碍者はハンデを抱えているため、全部を器用にこなせるのはごくごく小数に限られる。天才と呼ばれるレベルに達している人間もいなくはないけど、障碍者全体からすれば少数派といえる。

 健常者の支援者にとっては簡単だとしても、障碍を抱えている利用者にとっては非常に厳しい状況が当たり前のように作られる。自分の感覚だけを頼りにして、障碍者に指示をするのは高いリスクがつきまとう。

 人間という生き物は、他者の感覚になるのは不可能に近い。支援する立場であるはずの支援者が、利用者を破壊する世界観が当たり前のように構築されていく。支援と虐待が常に紙一重の世界といえる。

 障碍のことを理解できなくてもかまわない。無理難題だけは絶対に押し付けないようにしてほしいと願ってやまない。 

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 23年間、精神科に入院した男性が就職
  2. A型作業所にて施設外で勤務する障碍者は一般でやっていけるのではな…
  3. 高次脳機能障碍者向けの就労移行支援事業所
  4. 福祉事業所の職員が工賃を着服
  5. コラム:『これからの医療者』
  6. 障碍者との勤務に賛成か反対か
  7. 佐賀県の名産を使用してお菓子を作っているB型作業所
  8. 鍼治療を受けてみた感想
PAGE TOP