盆休み友人の家で
これは僕が23歳の時に友人に起こった実話です。
当時は多くの友人が大学を卒業し、就職していました。
学生の時は週に2~3回会っていた友人も、会うのが月に1回くらいに減っていました。
そんな時、盆休みを利用して就職していた2人の友人と会うことにしました。
そして僕は、学生の時に良く集まっていた東原(仮名)の家に2人を連れて行きました。
そこで東原から思いがけない話が出たのです。
思いがけない話とは
東原が凄く落ち込んでいたので、僕達は理由を尋ねました。
すると、彼女から別れ話が出たと言うのです。
彼女は、彼と同じ大学で、在学中の4年のあいだ付き合っていた人でした。
僕達は彼女と彼の家で何度か会った事があり、清楚で可愛い姿に、とても良い印象を持っていました。
それなのに、なぜ彼女が...
納得の行かない理由
当時、東原は大学卒業後も、就職せずに小学校の先生を目指して通信教育を受けていました。
彼女は就職したのですが、就職した場所は大学の有った京都でした。
彼は大阪、会えない距離ではなのですが、会いに行けば半日潰れます。
小学校の先生になる為に勉強する時間を割きたくない彼は、月に1度くらいしか会わなかったようです。
それが原因したのか、彼女から聞かされたのは「同僚を好きになったので、別れて欲しい」と言うことだったのです。
僕達は、『それは酷い』と憤りを感じていました。
友人の涙
彼は真面目な性格で、正月には彼女の実家の岡山に行き彼女の両親にも挨拶していたそうです。
「小学校の先生になれば結婚するつもりだった」と、涙を流しながら僕達に語っていました。
友人の涙に僕達も大変悲しみました。
そして「もう一度彼女と話しをしてみれば」と提案し、盆休みで実家に帰っている彼女に会いに行くように勧めました。
僕達は3人で「旅費の足しにしてくれ」と3万円を彼に渡しました。
結果、会いに行った様ですが、説得は叶わなかったようです。
今思えば
当時は『なんて酷い彼女だ』と思ってましたが、何年も働いていると、思いも変わりました。
就職すると色々と大変な思いをする事があります。
例えば、営業さんが「契約が取れたのでよろしくね」と言って来て、納期を聞くと、休日出勤しないと間に合いそうにない日程で『納期くらい相談してよ』と思いつつ、先輩の営業さんには文句を言えずに仕事をしていた事もあります。
そうかと思えば、毎日残業している僕に、同僚の女の子が「最近元気ないよ、みんな心配しているよ」と声を掛けてくれた事もありました。
大変な時に優しく声を掛けてもらうと、心が動くのも分かるような気がします。
だから今は、彼女を心配して優しく声を掛けなかった彼の方が悪いと思う様になりました。
ただ、4年間の付き合いが有っても、すぐに別れられる女性が怖いです...
文章:エムユー
関連記事
- あなたにも大切な人はいますか?
- 「彼と彼女」悪いのはどっち?