『ぜんざい』発祥の地と云われる島根県『佐太神社』紹介
島根県松江市鹿島町佐陀宮内73に鎮座する『佐太神社』は出雲国三大社の内の1つで、奈良時代初めに書かれた『出雲国風土記』にも記されている歴史のある神社です。
主祭神は佐太大神(さだのおおかみ)で、出雲国風土記にも出雲の四大大神の1柱と記載されています。佐太大神(さだのおおかみ)は別名『猿田毘古大神(さるたひこおおかみ)』 と呼ばれ開運・招福の神として人々に信仰されています。
旧暦の10月頃(現在は11月20~25日)に成ると出雲地方には八百万の神々がお集まりになる『神在祭』が神社で行われます。
この頃になると日本海が荒れ、これをお忌さん荒れと云い、海岸に打ち上げられた「セグロウミヘビ」を竜宮の使い、神々の先触れの『龍蛇神』として神社に奉納します。20日に神迎えが行われ25日に神々をお送りする神等去出(からさで)の神事が行われ、神前に供えられていた餅と小豆を一緒に煮た物を再び供えていました。
これを神在餅(じんざいもち)と云い、これが訛ってぜんざいなったと云われ、松江藩の地誌『雲陽誌(うんようし)』や江戸時代の文献『祇園物語』にも佐太神社と神在餅とぜんざいの関係と由来が記載されていることから「佐太神社はぜんざい発祥の地」と云われています。
文章:北山南河
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