詩・ポエム

詩:『ほんとうのことは』

 

幸せのもとは転がっている

 

そこらじゅうに転がっている

 

ありふれたもの

 

ただ気づかないだけ

 

意識がくもっているから

 

草花をめでるだけでも

 

いとおしく感じるものだ

 

切腹した例の作家は

 

植物の名を答えられなかった

 

膨大な知識を誇り遠大な思想を

 

持っていたというのに

 

そんなものは

 

いざというときには

 

役に立ちやしない

 

ほんとうのことは

 

身近な細部にこそ宿っている

 

心地よい風の音を聴く

 

それだけで

 

生まれてきたかいがある

 

 

文章:増何臍阿

 

画像提供元 https://visualhunt.com/f7/photo/47614497952/20a9cf4606/

 

関連記事

  1. 詩:『回転する球体』
  2. 『行動と心は時に違う』―心には正直でありたい―
  3. 『前を向きたい』
  4. 『目を無くしてしまった』
  5. 詩『雑草のように生きよう』
  6. 詩:『好きの反対は嫌い』
  7. 『無駄なんだよ。』
  8. 『心には嘘をつけない』―自分の心には、絶対嘘はつけない―
PAGE TOP