コラム

山本甲士『ひなたストア』小学館文庫

 

 『ひなたストア』という小説を読みました。

 小説は大きく分類すると、3つに分けられます。

 

早期退職に応じる

 

経営の傾き始めた会社において、一成は早期退職の候補となります。退職金1.5倍、給料を3カ月保証という条件に加え、親友のツテで別の会社に入社する手続きを済ませていたため、早期退職に応じることになりました。傾きかけていた会社だったため、早く手を打った方が得策ではないかという思いもありました。

 

「ひなたストア」に配属

 早期退職に応じた一成は予想外のハプニングに見舞われます。就職予定の社長が数日前に変わっていたのです。このことによって、運命の針は大きく変わっていくことになります。

 前社長、新社長は非常に険悪な関係でした。新社長は前社長のやり方を全て変えていきます。

白羽の矢は前社長派の一成に向けられます。入社取り消しも検討されるなど、彼は窮地に立たされることになります。

 内定取り消しはどうにか回避するものの、前社長派の人間だった一成は冷遇を受けることになります。いつ潰れてもおかしくない、「ひなたストア」という店で研修を受けることになりました。本社の人間が、嫌がらせをするためにこんなところに送り込んだと考えます。

 「ひなたストア」の店長は、一成を新社長派の人間だと思い込んでいました。ここにおいても、冷遇を受けることとなります。店長は前社長派の人間で、新社長の以降によって僻地に飛ばされたのは充分にあり得ます。

 お先真っ暗なところに救世主とも呼べる人間が現れます。この女性と出会うことによって、一成の人生は劇的に変化を遂げることとなります。
 
 当初は店長から煙たがれていたものの、有機野菜を取り入れたことで実績を残すこととなります。業績をうなぎのぼりにしたことで、店長から気に入られるようになりました。

 

文章:陰と陽

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