福祉・医療

障碍者雇用の基礎

 

  障碍者枠とは何ぞや、そういう疑問を抱いている従業員も少なくない。一部では障碍者を雇わなければならない理由を知らない人もいる。

 一般企業では法定雇用率として、従業員の2.2パーセントに相当する障碍者の雇用を義務付けている。46人以上の従業員を抱える企業では、人数に応じて障碍者の採用義務が生じることとなる。1000人であった場合、22人は障碍者を雇わなければならない。

 障碍者雇用の対象者は精神障碍者、知的障碍者、身体障碍者となる。以前は精神障碍者はカウントされなかったが、法律の改正によって数に加えられるようになった。

 法定雇用率よりも障碍者を多く雇っていた場合、調整金や障碍者雇用に必要な施設の補助が行われる。企業が法定雇用率を満たしていない場合、罰則金を納めなければならない。悪質な場合、企業名が公表されることもある。 

 雇用された障碍者の一週間における労働時間が20時間以上、30時間未満であった場合は0.5人分、週30時間以上なら1人分としてカウントされる。重度障碍者についてはダブルカウント扱いとなっている。

 法定雇用率については数年に一回、見直しが行われる。一般企業における障碍者の割合は増えていくものと思われる。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 榊原哲也『医療ケアを問いなおす-患者をトータルに見ることの現象学…
  2. 条件を満たすことで調理師免許の資格を得られるB型作業所の紹介
  3. 役所の申請手続き(障碍者手帳等)は、時間が掛かり過ぎる
  4. 障碍者施設は、能力の低い利用者を優遇するシステムを採用
  5. 支援者の質を問う
  6. 障碍を持っていると正しいはずの答えが間違いとなることも少なくない…
  7. 職場で様々な課題と直面する発達障碍者へのアドバイス
  8. メンタルヘルスの本の出版に携わるA型作業所

おすすめ記事

エッセイ:『マーさんのこと』

むかし、マーさんという人がいた。若いころから事業を起こしては失敗を繰り返していた…

窪 美澄 『やめるときも、すこやかなるときも』 集英社文庫

今回は、小説の紹介をしていきたいと思います。 『やめるときも、す…

怖い話『相談事』

農業を営む友人が、相談事があるというので、わたしのほうから出向いた時のこと。&n…

軽作業でA型作業所を黒字化するのは難しい

出典:Photo credit: amitshahc on VisualHunt.comA型作業…

ショートショート:『うさんくさい男』

インターホンが鳴った。ドアホンの画面を見ると、伊勢丹の紙袋のよう…

新着記事

PAGE TOP