福祉・医療

障碍を持っている人が、言われるとつらいこと

 

 障碍を持っている当事者が、健常者からいわれると一番つらいのは、次の発言である。

「きみ、少しは努力している」

 障碍者は健常者の何倍の努力を積み重ねたとしても、才能の壁によって結果を出せないことも少なくない。裏で流した血と汗を、わずか一言でばっさりと切り捨てられてしまったら、立場がなくなってしまう。やる気も完全にそがれてしまうだけでなく、ネガティブ思考に陥ることとなる。

 障碍者にネガティブかつ内気な人間が多いのは、周囲との付き合いで否定的な発言を聞かされてきたためといえる。肯定的なことをいわれていたら、もうちょっとはプラス思考でいることができただろう。

 障碍者は負の感情に陥りたいわけではない。第三者から褒められることによって、プラスの要素が作られていくのを望んでいる人も多い。5パーセントであったとしても、前向きになれることを耳にしたいところ。

 健常者にはもっともっと、当事者のよさが認知されるような社会になっていくといいな。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 薬の副作用が副作用でなくなり、主作用になることがある
  2. 厚生年金の枠拡大による障碍者へのメリット、デメリット
  3. 発達障碍は大人になってから気づくことが多い
  4. 障碍者就労の理想と現実
  5. A型作業所を社内に作る企業が増えつつある
  6. テレワーク後に感じるようになった出社ストレス
  7. 伊藤周平『社会保障入門』(ちくま新書):ケアを考えるシリーズ3作…
  8. 榊原哲也『医療ケアを問いなおす-患者をトータルに見ることの現象学…

おすすめ記事

『直面』―死の反対は、生きるになる―

誰も死に直面した時…どうしたらいいか分からないと思う。&nb…

ハローワークにおける担当者と障碍者の意見の食い違い

 これはハローワークの専門援助部門をあとにしようとしたときの出来事である。ある女性が…

『傷が深かった』

今回は、傷が深かったようだ。傷が深いと自分でさえも分からなくなっ…

自己完成を目指して

日々怠ることなく自分を見つめ、自分を磨き、常…

銃(危害を加える道具)の規制に消極的

 アメリカで銃犯罪が起こっても、なかなか規制されない。 銃が規制されないのは…

新着記事

PAGE TOP