人間の欲望にはきりがありません。
その欲望に振り回されて、不幸になる人が多いと思うのです。
人間には、いろいろな欲望があると思いますが、自身を向上させるような欲望もあれば、堕落させるような欲望もあります。
また他人を幸福にする欲望もあれば、他人も自分も不幸にしてしまう欲望もあると思うのです。
その欲望をコントロールする、制御していく智慧が必要であると思うのです。
美味しいものを食べたい、お腹いっぱいに食べたい、甘いものを取りたい、けれども、自身が糖尿病であれば、その欲望を追求していけば、病気が悪化してしまう恐れもあります。
まして依存症のようになったとしたら、健康を害してしまいかねません。
好き嫌い(美醜)にとらわれて、利害(損得)を忘れれば、不幸になりますし、利害(損得)にとらわれて、善悪を無視しても不幸であると思います
善であり、得であり、好きであれば、一番いいと思うのです。
仏典に、「人は善根をなせば必ずさかう」とあります。
人は善根を積めば必ず栄えるという意味です。
善根とは、善の果報を招き生ずる因となる善行のことです。
善い行いです。
誰もが経験していることではないでしょうか?
善因をつめば善果を受け、悪因をつめば悪果を招くということを。
善い行いをすれば、自身も気持ちがいいですし、相手にも気持ちがいいものであると思うのです。
その時は、ありがた迷惑となるかもしれませんが、その思い、まごころだけは、必ず通じていくものだと思います。
人に親切をすれば、他人も自分にも、幸福物質であるオキシトシンというものが分泌されるということは、科学的に証明されているのです。
仏典に、「人のために火をともせば、我がまえあきらかなるがごとし」ともあります。
その人のために尽くすたことで、自身も救われるというのです。
自他不二です。
なので、自身にとっても善になる、相手にとっても善になる欲望を燃やすことが必要で、自身や他者にとってマイナスになる欲望は、コントロールしていく必要があるのではないかと思います。
そのように欲望を明らかにみて、使いこなしていく智慧が必要なのではないでしょうか?
自身も他者も不幸にしてしまう欲望には、振り回されないようにしましょう。
文章:シャーペン
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