「和田かまる」、あるいは「和田かまり」という、ありそうでない人名について(挨拶)。
と、いうわけで、フジカワです。
日々の仕事は大変なわけですが、仮に休みだったにせよ、じゃあ家で何を? と問われたなら、「え、えーっと?」と言葉に詰まる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回の記事は、「放送禁止用語って?」とかいった話です。
ニポンゴムツカシデスネー!
さて。僕は、仕事であれ、趣味であれ、「ものを書く」ことが命です。
つか、それを取ったら、マヂで何も出来ないダメ人間です。
で、ですね。日々の(公私問わずの)執筆のため、比類なき日本語入力ソフトである、ATOK(エートック)を使ってるんですね。
月額サブスク制ではあるのですが、その賢さたるや、十二分に値打ちがあると思います。
皆様、大抵のものの場合、無料だったら「それなり」なんですよ。資本主義ですし。
少しそれましたが、ATOKには、「有り難いけど、少し迷惑」な機能があります。
それは、「入力した言葉が放送禁止用語だった場合、注釈を出してくれる」ものです。
この辺、知らない事の方が多いので、気付かずに禁止用語を使ってしまうリスクが減らせます。
なので、一見はありがたいんですが……近年、ずいぶん窮屈になったなあ、と感じます。
謎ルール!!
割と最近の仕事中に気付いたんですが、「八百屋」というのも、放送禁止用語だそうです。これは驚きました。
気になりますよね。んで、調べてみたんですよ。そしたら、こんな記述を見つけました。
『~屋は、現金の収入や、日銭が入る商売や自営業に対する軽蔑の意味があるから』
……は? 「○○屋」自体がダメ? ナンデ? アイエエエ! ニンジャナンデ!?(分かる人だけ分かればいいスタイル)
おかしな話です。「自営業に対する軽蔑の意味」で「○○屋」と使う人を、少なくとも僕は、今まで見たことも聞いた事もありません。
なんなら、食べたこともないです。食べませんか、そうですか。
個人的には!?
いや、実際問題、僕なんかは、前職時代(ちなみに、フリーランス=自営業として長らく食ってました)は「シナリオ屋」を名乗ってましたし、今は今で、「言葉屋」を自称しています。
まあ、僕自身、自虐の気持ちもほんの少しあった(今でもある)のは事実ですけど、「○○屋」って、蔑称と言うより「専門職、プロフェッショナル」って響きがあるんですけどねえ?
……つか、実際に「八百屋さん」と呼ばれて、気分を悪くしている青果店の人々って、いるんでしょうか? それが多数派ならば、まあ分かるんですけども……?
謎はまだまだ
「家系」、「血筋」、「蛙の子は蛙」、「黒人」。この辺も、軒並み放送禁止用語だそうです。アイエエエ!(以下同文)
OK、百歩譲って「家系」、「血筋」なんかは、「生まれだけで能力や人間性を判断しない」という観点では、納得できるかもしれない。
実際、「結婚や就職の文脈では注意」と、変換時の注意に出ますし。
が。分からないのが「黒人」。いや、確かに「不必要に使わない」という注釈は出ますが、じゃあ「白人」はどうなの? 「黄色人種」は?
……何の警告も出ない。おかしい。なにゆえ、ネグロイド系だけ? ニポンゴムツカシデスネー!!
ポリコレ、か……
ポリティカル・コレクトネス。
「政治的正しさ」だったと記憶していますが、改めて調べてみると、「特定のグループに対して差別的な意味や誤解を含まぬよう、政治的・社会的に公正で中立的な表現をすること」とあります。
なるほど確かに、それが必要なシーンの方が多いとは思います。特に、「多様性」がクド……げふんげふん、しきりに叫ばれている昨今、重要なのは間違いないでしょう。
配慮なんぞ無用! とか、いかな僕とて言ってるわけじゃねえです。そこは皆様、くれぐれも誤解なさらぬよう。
日々アップデートされる情報だけに、先述のATOKにおける自動指摘なんかは、うっかりを防ぐという意味においては、重宝します。
余談ですが、そのATOK。少し前のバージョンは、「放送禁止用語を入力しても、変換できない」という、恐るべきポンコツ仕様でした。そのため、執筆界隈から大ひんしゅくを買ったという。
まとめ
どんどん増える放送禁止用語、ポリコレ表現については、「理解はできるが、全部に納得はできない」というのが、(個人的な気持ちとしては)多分一番近い。
なんか、「あつものに懲りてなますを吹く」を、地で行ってる気がする。
それでなくとも、最近は「少数派の意見が通る」ご時世です。
とんだディストピアですが、そのうち、「おおっぴらに書ける言葉」がまったくなくなって、作家という仕事が滅ぶかも知れません。なにそれこわい。
んじゃまた。
文章:フジカワ