コラム

一部の無責任な飼い主のせいで『ヘビ飼い』の肩身が狭いです

出典:© いらすとや. All Rights Reserved.

コロナ禍で家に居る時間が増えたせいか、ペットを飼う人が増えたようです。

最近よくニュースで見る『爬虫類の脱走』すごく嫌な気持ちになります。

ヘビやらトカゲやらイグアナやら…

筆者は現在フトアゴヒゲトカゲ、コーンスネーク、ボールパイソンを飼っています。

爬虫類は懐くことはありませんが、人馴れはします。

筆者宅の3匹は、人が飼育ケージの前を通ると「飯はまだかい?」と寄ってきます。

フトアゴヒゲトカゲは餌をくれる人物の顔を見分けられるようですが、ヘビは…少なくともうちの子はできません。

ですがヘビは、「私は君の敵ではない」と根気強く接することで警戒心を薄めてくれ、ハンドリングにも応じてくれる賢い生き物です(個体差あり)。

「爬虫類が逃げた」ニュースは大騒ぎになります。

そりゃ、ニシキヘビの時は確かに筆者も怖かったです、人の命を脅かすレベルの生き物の脱走なので。

もし子どもが襲われたら…と誰もが思ったと思います。

ヘビは完全肉食性で、アオダイショウくらいの大きさのヘビでも、ハムスターを飼っている家に侵入したらハムスターの命が危険です。

ペットのヘビは活き餌で飼育されている数が少ないと思いますが、危険要素があることに変わりはありません。

日本でペットとして飼われているヘビにはたくさんの種類が存在し、攻撃性の強弱も様々です。

攻撃性の強い個体はそもそも飼育が容易ではないので(ゲージを開けた途端に飛び掛かってくるなど、給餌も掃除も大変)、飼育ケージの管理もできない人には扱えないと思います。

ヘビ飼育の入門はコーンスネークやボールパイソンが良いと言われていますが、ひとつの命を預かるのですから、ヘビに関わらずペットを迎える前にその種について勉強すること、診察してくれる動物病院を探しておくこと、ペットが過ごし易い環境を整えておくことは鉄則です。

それができない人は飼ってはいけません。

もっと言うなら、自分にもしものことがあった時に里親になってくれる人を探しておくことも飼い主の責任です。

コーンスネークやボールパイソンが初心者向けと言っても、噛まれることもあります。

筆者はまだありませんが、餌と間違えて人の手を噛んでしまう個体がいるようです。

あと、恐怖心から防御のために人を噛む個体もいます。

ボールパイソンは、臆病すぎる性格が名前の由来です。

恐怖を感じるとボールのように丸くなるのでその名がつきました。

イベントで開催されている『爬虫類触れ合いコーナー』にいるヘビはだいたいボールパイソンです。

筆者宅のボールパイソンは臆病すぎる故、人を怖がり1年半もの間餌を拒否していました。

「この子はどんな怖い目に遭ったのだろう?」と思うと胸が痛くて、苦渋の策で強制給餌に踏み切りました。

強制給餌はする方もされる方も辛い作業です。

何がきっかけかはヘビにしかわからないのですが、先月突然自分で餌を食べました。

筆者がヘビに信頼してもらえた瞬間でした、あの日の感動は今でも忘れられません!

今回はヘビに話が偏ってしまったのですが、結局何が言いたかったのかと言うと、ほとんどの爬虫類の飼い主はきちんと鍵付きのケージで慎重に飼育をしています。

一部の無責任な飼い主のせいで、筆者は近所の人に自分がヘビを飼っていることを言えなくなりました。

無責任な人、知識のない人はペットを飼わないでください。

そんな人がペットを飼うとみんなが不幸になります。

「臭いも少なく、手間もかからないペット」なんて存在しません。

流行りでペットを飼うなんて絶対にやめてください。

 

文章:天蔵

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