コラム

柄谷 行人『遊動論 柳田国男と山人』文春新書

 

柄谷 行人『遊動論 柳田国男と山人』文春新書

 

著者の既刊書である『トランスクリティーク――カントとマルクス』や『世界史の構造』から、さらに一歩考察を深めた評論です。

 

本書では、民俗学者・柳田国男の「山人」の思想を検証し直すことで、遊動性という概念を練り上げ、山人の出自がノマドロジーに当たると指摘します。

 

簡単に言ってしまえば、

あるひとつの枠内に閉じ込められることのない場

つまり、

縦横無尽に移動可能な場が設定され、しかも人々がその地点において平等に扱われるような空間

です。

 

こうした空間は、抽象的にしか表現し得ないわけですが、著者はフロイトを援用して「抑圧されたものの回帰」として読み解いていきました。

 

最後に、本書を理解する上での肝を、下記に記しておきます。

 

・交換様式の4つの形態

A .互州(贈与と返礼)

B. 再分配(略奪と再分配、強制と安堵)

C. 商品交換(貨幣と商品)

D .X

*ちなみに「X」のところが、柳田が述べた「山人」の位置に該当します。

文章:justice

関連記事

  1. ショートショート『天才を採用した末路』
  2. 専門家の意見はいらない
  3. 2023年11月場所の十両、幕下の入れ替えはどうなっていくのか(…
  4. 映画『JOKER』を観て
  5. 『火の鳥』と『浦島太郎』読んでこい
  6. 先人の知恵に学んでいきたい
  7. 生きづらい日々(物理)
  8. 「9月になっても暑い」

おすすめ記事

コーヒーと紅茶で作る、「鴛鴦茶(えんおうちゃ)」

 コーヒーと紅茶で作る「鴛鴦茶(えんおうちゃ)」とは、香港の喫茶店やレストランで一般…

ほっこり、ニャー

『8月28日 ネコ ウンコ対策』注)食事中の方、見ないで⑨さい。漫画:P…

一切法は皆これ仏法なり

「一切法は皆これ仏法なり」と仏典にあり。「一…

世界の国と国旗☆第43回目 韓国

皆様こんにちは椎名 夏梨(しいな かりん)です。いつも読んで…

うどんが冷凍で売られている理由

 スーパーではうどんが冷凍された状態で売られています。どうしてそのようになっているの…

新着記事

PAGE TOP