サスペンス・ホラー

怖い話『石を投げたら』

 

学生のころのこと。

 

キャンパス内を歩いていると、男女の学生らに呼び止められた。

女子学生の方が話しかけてきて、男子学生はニコニコと笑って話さない。

 

その女子学生は、聞いたところ私よりも二つ上の学年で、カラフルなリストバンドをしていた。男子学生とは違って、なにやら不機嫌で無愛想な感じである。

 

何かの講習会があるから参加しないか、という話であった。

その日は特に予定もなく、というかあてもない日々であり、孤独な生活をしていたので、

軽く約束してしまった。

 

帰宅して姉にこの話をしたら、

「絶対行かんといて!!」

と、泣いて止められた。

 

どうやら、新興宗教の危険な勧誘であったようなのである。

その新興宗教は合宿に学生らを連れてゆき洗脳するのだという。

 

のちにゼミの同級生にこの話をしたら、

「ここらでは石投げたら当たるくらい(宗教団体が)あるからな」

とのことだった。

 

のんきにぶらついていると、危険な目に遭うのかもしれない。

 

文章:parrhesia

 

 

画像提供元:https://foter.com/f7/photo/29442927012/217988fbb2/

関連記事

  1. 怖い話『こぼれる光』
  2. 怖い話『手伝ってくれた人』
  3. 怖い話『深夜のコンビニバイト』
  4. 怖い話『守る人』
  5. 怖い話『チャイルドシート』
  6. 怖い話:『途絶えた足痕』
  7. 怖い話:『TVゲームをしていたのは?』
  8. 怖い話『虫刺され』
PAGE TOP