冬瓜(とうがん)とは、ウリ科の食用植物で夏に採れた実を食べます。夏が旬の野菜ですが、丸のままの実を冷暗所に置いておけば冬まで保存が出来ることから冬瓜と呼ばれています。保存の仕方によりますが、15度以下ぐらいの日の当たらない風通しの良い所に置いておくと半年以上もちます。
冬瓜は水分が多く100gあたり約16キロカロリーとかなりの低カロリーです。栄養価はカリウム、カルシウム、マグネシウム、モリブデン、ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維、サポニン等が含まれています。便秘予防や肥満防止やガン予防、免疫力向上等に効果がある栄養が含まれています。むくみを取り、熱を取り体を冷やすとも言われています。
冬瓜の重さは2kg~15kgぐらいまでありますが、あまり重すぎる物は場所をとる上に、持ち運びや料理が大変で、食べきるのが大変なので2kg~3kg前後の物が扱いやすくて良いでしょう。
冬瓜には表面に白い粉を吹いている物がありますが、粉はブルームと言って無害です。今は粉を吹かない品種もあるので好みで選んでください。冬瓜は基本的に皮を剝いて利用しますし、皮を食べる場合でも洗ってから食べるので、利用する人の気分の問題です。
料理法、下ごしらえ
料理するには、最初は適当な大きさに切り分け、中心部の種やワタは取り除きます。丸のままの冬瓜の皮は硬いですが、丸のままの南瓜よりは、はるかに柔らかいので家庭で料理出来ますが、台所が小さくて料理が大変な人は、切り分けてある物を買うと良いでしょう。
切り分けたら皮を剝きましょう、厚さは白い身が透けて見えるぐらいで、皮と実の境目が見てわかるので、そこを目安に皮を剝きます。
アク抜きをしなくても食べられますが、するならば5分ぐらい茹でたり、あるいは塩分1%の塩水に10分ほどつけると良いでしょう。
料理しやすい大きさに切り、弱めの中火で15分ぐらいした下茹でします。下茹でしても、極まれにとても苦い物がありますが、キュウリやニガウリやメロン等のウリ科の植物に含まれる「アルカノイド」のククルビタシンが原因で食べると中毒を起こします。下茹でした冬瓜や茹で汁を、口に含んで苦味を感じたらしたら、もったいないですが食べずに捨てましょう。食用に品種改良されて、スーパーや八百屋で流通している冬瓜はまず大丈夫でしょう。
料理法、味付け
冬瓜は淡泊でクセのない食材なので、どんな出汁でも、良く合い調味料も合わせる具も選びません。
顆粒鶏がら出汁で、冬瓜と鳥手羽を一緒に、しょう油や酒等で味付けして柔らかくなるまで、煮た物が美味しくて簡単に作れて安上がりです。ダイコンの代わりに、おでんに入れるのも目先が変わって良いでしょう。
定番の冬瓜の「鳥そぼろあんかけ」は、トロミをつけるが面倒で食器や鍋を洗うのが手間がかかるのでおすすめしません。
冬瓜の皮はキンピラに出来ます。フライパンに油をひいて炒め、火が通ったら食べてみて苦かったら捨てます。苦くなかったら普通のキンピラと同じように料理します。
余ったら、生でも下茹で済みでも冷凍で保存することが出来ます。
文章:北山南河
画像出典元 https://foter.com/f5/photo/3774025923/2870f058b0/