季節性インフルエンザは、インフルエンザワクチン接種しても罹ることがありますが、接種しないより接種した方が色々と利点があります。
季節性インフルエンザとは冬になると流行するインフルエンザのことです。ウィルスなので抗生物質は効果がなく、ワクチン接種の予防と抗インフルエンザ薬による感染後のウィルス感染細胞外へのウィルスの拡散の阻害の対症療法があります。
インフルエンザは大きく分けて『A型・B型・C型・D型』の4つの型に分けられます。A型は144亜型があり人畜感染します。B型は亜型がありませんが2系統に分かれており人人感染でA型より症状は軽めです。C型は症状が軽くインフルエンザと気づかない事が多く、一度掛ると免疫が長期間保たれると考えられています。D型は近年発見されてまだよくわかっていません。
A型は一番症状が重く、変異しやすく獲得した免疫が無効化されやすく対処しにくい危険な型です。
インフルエンザワクチンの効果
インフルエンザワクチンは、インフルエンザの流行前に予測を立てて製造されますが、インフルエンザ、特にA型の変異がはげしいので予測が外れることがありますが、外れても予防効果は低いですがあります。
そして感染しても重症化や死亡を減らす効果があると考えられおり、流行した型と近い型のワクチンを接種していると高い予防効果を期待できます。
近年、使用されている『4価ワクチン』はA型2亜型とB型2系統の4つのワクチンが含まれているため、B型に掛る可能性を大幅に減らすことができます。
日本でのインフルエンザワクチンは『筋肉内注射』か『皮下注射』しかありませんが、鼻の中にスプレーを噴射する『経鼻噴射』のワクチンもあります。
外国メーカーで国外使用されている弱毒化生ワクチン『フルミスト』を国内製薬大手が承認申請し申請中です。国産品は不活性化ワクチンを阪大微生物病研究会が開発し治験を終わり、承認申請の方針。
経鼻噴射ワクチンは、粘膜の防御機能を高めるため従来のワクチン注射より予防効果が高く、予想されたインフルエンザウィルスの型と違った場合でも効果が期待できます。注射より有効期間が長いのも利点です。
経鼻噴射ワクチンは現在、国内未承認ワクチンですが自己責任で接種することが出来ます。しかし医療機関への予約数が少なすぎたり外国メーカーの都合やメーカーのある外国政府の政策で輸入できなかったりして予約しても接種できない事もあります。費用もワクチン注射の2倍弱、8000円ほどかかります。
死亡や障碍者認定されるような副作用が出たとしても、厚生労働省の『予防接種健康被害救済制度』や独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の『医薬品副作用被害救済制度』の救済は受けることは出来ません。ワクチン輸入会社の『輸入ワクチン副作用救済制度』しか受けることが出来ません。公的機関の救済制度に比べると一企業の救済制度はかなり見劣りします。
抗インフルエンザ薬
抗インフルエンザ薬は発症してから48時間以内に飲まないと効果はありません。効果も1日~2日、熱が下がるのが早くなる事ぐらいです。ウィルスの増殖を抑えるので他人へ感染させる可能性が減るかもしれません。
まとめ
インフルエンザ予防のために、手洗いうがい、十分な睡眠・休養、栄養をしっかり取るという当たり前のことが大切です。
文章:北山南河