阿炎が3場所の出場停止及び、5ヶ月間の給与減額の処分を受けた。どれくらい厳しいのかを簡潔に説明する。
阿炎は前頭5枚目の地位で、3勝4敗8休みの成績に終わった。秋場所の番付は幕内の西14枚目となった。
西14枚目の地位で全休すれば、十両に降格するのは確実な情勢(十両の10~11枚目くらいに収まるのではなかろうか)。一場所目の休場で幕内の地位を失うことになる。
二場所目の休場によって、幕下に落ちる。一人前と認められない力士養成員になると、給料は一円も支払われない。相撲協会が5ヶ月間の給与減額の処分としたのは、給料をもらえなくなることを見越してのことだと思われる。
幕下に落ちた状態で三場所目の休場となると、下位に番付を落とすことになる。十両に復帰するためには最短で二場所以上要することとなり、その間の給料は一円も支払われない。半年以上は無給を余儀なくされる。
幕内の上位に名を連ねるほどの実力を持っていたとしても、相撲勘は鈍っていると思われる。本番での感覚を取り戻せなかった場合、幕下に長く留まる可能性もある。
幕下以下の力士は集団部屋での生活を送らなければならない。結婚したばかりなのに、家族と離れ離れの生活を強いられることになる。(相撲協会は既に集団生活をするように求めた)
阿炎への処分は奮起を促すと同時に、社会人としての自覚を持ちなさいという意味合いもあると思われる。彼はどうなっていくのか、今後を見守っていきたい。
文章:陰と陽