コロナウイルスの影響で、東京マラソンの一般ランナーの参加が取りやめとなった。そのことを受けて、38000人の出場予定者はエリートの200人まで減らされる。
東京オリンピックの年でなければマラソンは完全に中止になっただろう。選考レースを兼ねるという事情が、エリートだけという枠組みを作り出してしまったといえる。
ウイルスが蔓延しないように、マラソンの規模を縮小するのは理解できる。潜伏期間がインフルエンザよりも長く、感染力の高いコロナウイルスを蔓延させれば、日本経済が停滞するリスクがある。ワクチンが開発されるまでは、ウイルスを拡散させない取り組みが求められる。
問題の一つにあげられるのは返金対応しないこと。東京マラソンの参加料は16200円と決して安い値段ではない。自然の恐怖なので、企画者側に非はないとはいっても、どぶに捨ててしまった参加者の無念が伝わってくる。翌年の参加権を獲得するために、同じ金額を支払わなければならないため、一回の参加に2倍の参加料を徴収されることになる。
金銭だけでなく、マラソンのために努力した時間までもが水の泡となった。42.195キロを走りきるためのスタミナなどを養うのは容易ではない。一年後に出場権を獲得できるとはいっても、そのときを見据えてトレーニングに取り組まなくてはならない。一度失われたモチベーションを再び取り戻せるだろうか。
自然相手とはいってもなんともやり切れない。次回からはこのようなことにならないことを切に祈る。
https://mainichi.jp/articles/20200217/k00/00m/050/307000c
©「参加費返して」「やっと当たったのに…」 東京マラソン 一般参加者とりやめ、返金せず – 毎日新聞
文章:陰と陽