日本では年越し蕎麦を食べる習慣がある。文化として根付いたのは江戸時代であるといわれている。
地域によって呼び方が異なり、晦日蕎麦、大年そば、つごもり蕎麦、運蕎麦、大晦日蕎麦、年取り蕎麦、年切り蕎麦、縁切り蕎麦、寿命蕎麦、福蕎麦、思案蕎麦とたくさんある。
日本で年末にそばを食べるようになった理由は所説あり、以下に示すことにする。(wiki参照)
・蕎麦は細長いことから、延命、長寿を願っている。(そばが細く長いことに由来する年越しそばの長寿延命の意味は、引っ越し蕎麦の「末永く宜しく」と意味を通じる)。
・金銀細工師が金箔を延ばす為にそば粉を用いたとする説
・金銀細工師が金粉銀粉を集める為にそば粉の団子を使用したことから金を集める縁起物であるとする説
・鎌倉時代の謝国明よる承天寺の「世直しそば」に由来するという説
・ソバは風雨に叩かれてもその後の晴天で日光を浴びると元気になる事から健康の縁起を担ぐ説 ・蕎麦が五臓の毒を取ると信じられていたことに由来するとの説
・蕎麦が切れやすいことから、一年間の苦労や借金を切り捨て翌年に持ち越さないよう願ったという説
・家族の縁が長く続くようにとの意味であるとの説
ちなみに薬味のネギについては心和らげるという「労ぐ(ねぐ)」の意味、あるいは、神職の「祢宜」の言葉に掛けた語呂合わせであるともいわれる。
「蕎麦(そば)」と「側(そば)」とを掛け、一年の締めくくりである大晦日に家族で蕎麦と共に食卓を囲むことで「来年もソバにいよう」という意味を込めたものとされる説もある。
縁起を担ぐ意味でも、年末にソバを食べてみてはいかがだろうか。良い一年を迎えられるのではなかろうか。
文章:陰と陽