福祉・医療

車椅子の使い方

 

 障碍者のスポーツに車椅子バスケットという競技がある。

 ルールは一般で行われているバスケットとほぼ同じとなっている。フリースローが1点、フィールドゴールが2~3点である。通常のバスケットと唯一異なるのは、ダブルドリブルが反則とされていない点だ(一回のドリブルにつき、車椅子の回転数に制限がある)。

 障碍によって選手に1~4点がつけられ(1点の上位とみなされた場合、0.5点がプラスされることもある)、5人の合計が14点を超えてはならない。点数制を採用しているのは、重度障碍者であっても、競技に参加できるようにという配慮である。健常者を5点とみなし、車椅子バスケットに参加できる国もあるようだ。

 勝負の世界とはいえ、車椅子がガンガンとぶつかる光景はいかがだろうか。車椅子は安全に移動するための道具であって、頻繁に衝突することを想定して製造されているわけではない。あの光景を見て、車椅子生活を送っている人の一部は悲しんでいるかもしれない。製造メーカーもどのように思っているのだろうか。

 普段は大切に扱う道具で優劣を競う。そのような光景が繰り広げられる限り、車椅子に乗っている人のために、道を譲ろうと思うのは難しくなってしまう。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 厚生年金の枠拡大による障碍者へのメリット、デメリット
  2. 天才と障碍は紙一重
  3. 障碍者支援員の大半は自粛警察と変わらない・・・!?
  4. 発達障碍者の対人関係は長続きしにくい
  5. 支援員をつけて就職活動をした方がいいのか、支援員を付けない方がい…
  6. 障碍について理解を深めると
  7. 障碍者手帳の基準が全国で統一されていないことに違和感がある
  8. 発達障碍は精神障碍2級の要素が強いように思う

おすすめ記事

阪神の選手が書類送検された

 阪神の選手が妻から書類送検されたという話題があがっている。 他人の家庭のことな…

詩・『あるものとないもの』

テーブルの上に リンゴが一つそれは そこに 「ある」空を見上げれば 太陽がさんさん…

菅野仁『友だち幻想  人と人の〈つながり〉を考える』ちくまプリマ―新書

菅野仁『友だち幻想  人と人の〈つながり〉を考える』2008年に…

映画『太陽がいっぱい』をご紹介

出典:(C)ROBERT ET RAYMOND HAKIM PRO./Plaza Productio…

怖い話:『夜中の子供』

https://visualhunt.com/f7/photo/51762128702/435aa9…

新着記事

PAGE TOP