福祉・医療

障碍者枠で就労した後の体制を考える

 

  障碍者採用で20、30時間以上の勤務に疑問を抱いた人も居るのではなかろうか。

 企業が30時間を指定しているのには意味がある。障碍者枠では30時間以上の雇用でなくては、法定雇用率が一人分としてカウントされない。29時間であった場合、0.5人分としてカウントされるため、同じ時間の障碍者をもう一人雇う必要がある。

 大企業は賃金が一定以上である場合、社会保険、厚生年金を収めることになる。30時間以上働ける当事者を探した方がコストダウンになるし、障碍者の数も少なくて済む。障碍者を一人雇うと、支援機関等の調整に時間を取られるため、業務量に影響が出ることも予想される。

 20時間は障碍者を法定雇用率としてカウントできる最小時間。19時間勤務は障碍者雇用の数に含めることができない。法定雇用率を満たすために雇っているのに、人数としてカウントされないのであれば採用する意味はない。最近ではソフトバンクなどが障碍者を20時間未満で雇っているものの、広がりを欠いている。週に20時間であっても働くのが難しい障碍者にとっては、枠で採用されるのをあきらめるしかなくなってしまう。

 20時間、30時間となっている就業時間に幅を持たせる。そうすれば、障碍者の活躍の場は広がるかもしれない。10時間未満を0.125人、10時間から20時間を0.25人とし、40時間以上なら企業への補助金を2倍にするといったように幅を広げることで、活躍する機会、生活に余裕のある障碍者の数は増えていくに違いない。

 

文章:陰と陽

 

関連記事

  1. テレワーク後に感じるようになった出社ストレス
  2. A型作業所を社内に作る企業が増えつつある
  3. 精神科の選び方
  4. 体育会系の人間は、支援員に向かないのではなかろうか。
  5. 障碍について【先天性と後天性の違い】
  6. 【難病について①】『病名』で嫌な思いをすること。
  7. 作業療法士について(福祉の資格)
  8. 障碍によるハンディを理解する

おすすめ記事

映画『最高の人生の見つけ方』をご紹介

出典:© Warner Bros. Entertainment Inc.2007…

『永遠に』

人も物も変わっていく。けれども、変わらないものもある。画像、映像、…

詩:『名もない日々』

朝から晩まで働いていたころの話だが深夜、腹を空かせて海苔弁当を買って帰る明か…

生きる喜び

自分の人生に不満を持って生きるのか、自分の人生に感謝をもって生きるのか、それは、…

近畿地区からは、どこの高校が甲子園に出場するのか

 高校野球の近畿大会は準々決勝まで終了しました。ここまでの経緯を述べていきます。…

新着記事

PAGE TOP