夏の甲子園決勝が行われ、履正社が星稜に5対3で勝ち、春夏で初の栄光を勝ち取った。
一回表、履正社に好機が訪れる。先頭が凡退したあと、二番が三塁打を放ち一死三塁のチャンスを作る。ただ、後続が倒れ無得点。星稜は三者凡退で一回の攻撃を終えた。
試合が動いたのは2回。星稜はヒットで出たランナーを犠打で2塁に進める。2死二塁からフェンス直撃の2塁打を放ち1点を先取した。
3回、すぐさま履正社が反撃。二死後、連続四球でランナー一二塁。初回に三振に倒れていた、四番井上が初球をバックスクリーンに叩き込み逆転に成功。奥川にとって、夏の甲子園における初の自責点となった。
その後は互いに好機を作るも、両投手が踏ん張り、あと一本が出ない展開が続いた。
膠着状態の試合に動きがあったのは7回裏。星稜は四球で出塁したランナーを二塁まで進め、奥川をリード面で支えてきた、女房役の山瀬が二塁打を放ち1点を返す。二死後にもタイムリーが飛び出し、試合は振り出し。その後、二死満塁まで責めるも後続が打ち取られ、勝ち越しはならなかった。
同点に追いつかれた履正社は先頭打者が二塁打で出塁。犠打で三塁に進め、履正社の投手陣をリードしてきた、捕手の野口がタイムリーを放ち一点を勝ち越し。ランナーを犠打で二塁に進め、次の打者にもタイムリーが飛び出した。8回に2点をリードする展開となった。
先発の清水を七回裏にリリーフした岩崎が八、九回をきっちりとしめ、初の悲願を達成した。
この試合では履正社が春の大会で17三振を喫していた、奥川にリベンジを果たすことに成功。最速158キロを誇る星稜のエースは最後の最後で力尽きた。本人は決して口にしないだろうけど、延長14回を一人で投げぬいた疲労等の影響で、本調子からは程遠かったのかもしれない。プロであっても中5日ほど開けるのに、身体が成熟しきっていない高校生に中1日で投げるのは酷といえる。
文章:陰と陽
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