サスペンス・ホラー

怖い話『心霊的な何か』

 

家族で温泉旅館に泊まりに行った時のこと。

夜中に突然、額をパーン!と勢いよく叩かれて起こされた。

 

「何や!」

 

と起き上がると横で、親父が怖い顔をしていた。

親父が言うには、ふと目を覚ますと、隣で寝ている俺がカっと目を見開いていた。

何度呼びかけても反応がない。

これは、心霊的な何かに取り憑かれようとしていた、というのだ。

古い温泉旅館なので、そういうのもあるかもしれない。

自分はただ寝ているだけだったので、何とも言えないが、何かに憑りつかれようとしていたのは親父のほうなのかもしれない。

あの時、そんな顔をしていた。

 

文章:百百太郎

 

画像提供元 https://visualhunt.com/f7/photo/44031272/9736a81664/

関連記事

  1. 怖い話『取りに来て』
  2. 怖い話『エレベーターの先客』
  3. 怖い話『誰の頭?』
  4. 怖い話『電車内のいたずらっ子』
  5. 怖い話:『廃墟団地からの声』
  6. 怖い話『手遅れ』
  7. 怖い話『ねえ・・・暗い・・・』
  8. 怖い話『よなかのでんわ』
PAGE TOP