サスペンス・ホラー

怖い話『夜中のお使い』

 

友人と夜の山道をドライブしていた。

 

「喉が渇いた」

 

と友人が言う。

とても店どころか自販機もありそうにない夜の一本道である。

前方に男の子が走っているのが見えた。

 

「こんな夜中に子供がいるとは変だな」

 

「お使いじゃね?この先に店か自販機があるとみた!」

 

友人の予想通り、男の子を追い越してすぐ、自販機が見えてきた。

 

友人とふたり車を降りた。

自販機前で缶コーヒーを飲みながら一息ついていたが、さっきの男の子がいつまで待っても現れないのだ。

 

「そういえば、あの子、どこから走って来たんだ?」

 

ここまでしばらく走ったが、一軒の民家も見かけなかった山間の一本道での出来事である。

 

文章:百百太郎

 

画像提供元 https://farm7.static.flickr.com/6197/6045040169_30f2e6bb1f_c.jpg

 

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