生活

京阪電車の3000系快速急行が減少した理由

 

 京阪電車の3000系は快速急行用として開発されました。2008年の中之島線開通直後は1時間に4本以上走行していたものの、2011年のダイヤ改正で大幅に削減となりました。

 2020年現在、3000系の快速急行は寝屋川市を6時59分に発車する1本の運用となりました。(期間限定の臨時快速急行として、運用されることもある。その場合においても寝屋川市からの発車となっている)

 

 快速急行の3000系運用が減少した経緯を上げていきます。

 

3000系使用を特急優先とした

 2016年のダイヤ改正までは、昼間時間帯の走行がなくなったあとも、3000系の一部を快速急行に優先的に割り振るダイヤを組んでいました。

 2016年のダイヤ改正で、特急優先の方針を明確にしたことで、快速急行に充当される機会はほとんどなくなりました。(このときから3000系プレミアムカーを想定していたのかもしれない)

 

快速急行の一部を7連に変更

 2016年のダイヤ改正で8連だけでなく、7連も使用することとなりました(それまではすべて8連)。3000系は8連のみなので、7連運用においては使用されないことになります。

 

早朝の快速急行出町柳行きを中之島線から淀屋橋に変更

 2013年のダイヤでは、中之島線から発車する快速急行出町柳行き3本のうち、2本を3000系列車で運転していました。

 2016年に淀屋橋発の出町柳行きに変更されたあとは、3000系ではなく一般車を使用するようになりました。同時間帯の特急も一般車であるため、こちらに充当するのは現実的とはいえません。

 

夜間時間帯に10分おきで特急、快速急行を交互に走らせていたのを12分おきの特急に統合

 2011年のダイヤ改正において、昼間時間帯を走行する快速急行はなくなったものの、夜間の走行は一部残りました。その大半で、3000系(一部は特急用の8000系)を使用していたのですが、2016年のダイヤ改正で快速急行を特急に吸収する形のダイヤを組みました。快速急行の夜間走行が消えたことで、減少に拍車をかけることとなりました。

 京阪電車はプレミアムカーを2017年に走行させる計画を立てていたため、夜間に快速急行を残したダイヤでは厳しいと判断したのでしょう。 

 

快速急行の区間の短縮

 快速急行はダイヤ改正のたびに、区間を短縮されました。京阪電車では原則として、全区間通しの列車に3000系列車を割り振るため、快速急行運用は厳しくなりました。(特急への送り込み運用、早朝や深夜時間帯の一部の特急、急行など、車庫に入れるといった場合などは全区間通しでなくとも3000系を使用することもある)

 2008年から2011年においては枚方市において、特急と快速急行を枚方市で接続するダイヤを組んでいました。本来なら上位の特急で乗り換えを必要とするのは違和感があるため、快速急行の区間を短縮するのは自然な流れだったといえます。中之島線が好調だったとしても、3000系快速急行運用は減らされていたかもしれません。

 

ライナー運用の影響を受けた

 2016年のダイヤ改正後、通勤快急の運用を一本だけ残していました。2018年のダイヤ改正で、同じ時間帯にライナー運用をすることになり、6時40分に淀屋橋を出発する列車を8000系に変更しました。(2016年のダイヤ改正~2018年のダイヤ改正までは3000系で運用し、出町柳についた後に通勤快急用としていた)

 8000系電車はライナー用として走行することになり、3000系で走っていた通勤快急には一般車が割り振られました。 列車の変更により、通勤快急運用はなくなりました。

 

*快速急行は運用時間帯に、3000系を走らせにくいダイヤになっているのも減少の要因だと思います。急行以下では送り込み運用の早朝、夜間などに3000系の一部を割り振られています。土・日には寝屋川車庫に入れるための普通なども運用されています。

 

*3000系は2020年1月にプレミアムカーつきとなるため、今後は通勤快急以下における運用は完全になくなるかもしれません。

 

文章:陰と陽

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