就労

仕事で一番「理不尽」を感じたこと

 

初めに伝えたいこと

 

今までに仕事で経験したことを何度か書いてきました。

私が、なぜ仕事で経験したことを書くのかと言えば、仕事をしていると理不尽に感じることや、大変な思いをすることがあります。

しかし、結果としては”自分自身にプラスになる“こともあると言うことです。

とにかく、前向きに考えてほしいのです!

 

 

何の前触れもなく

 

私が、二回目の転職をした会社で30歳位の時だったと記憶しています。

ある日の朝、営業の人から、担当者を交代する挨拶に行くので同行してほしいと言われました。

理由を聞くと同僚の鳥羽(仮名)君と担当を交代するとのことでした。

4ヶ月前に顧客に導入されたコンピュータがまだ稼働していない様子なのです。

その時初めて、上手く導入されていない顧客があることを知りました。

 

理不尽に感じたこと

 

営業の人と同行して顧客先へ訪問すると、先方の社長が出て来られました。

社長は言葉使いは丁寧なのですが内容は大変怒っているのが伝わる内容でした。

「4ヶ月もコンピュータは稼働していない、ただ置いてあるだけだ!」とか、

「動かないコンピュータを売りつけて、詐欺じゃないか!」とか、

ただただ、私と営業の二人は「申し訳ございません」と頭を下げるばかりでした。

私の心の中では「俺の失敗ではないのに、なぜ頭を下げ続けなければならないのか!」

理不尽を感じていました。

ただ、先方の社長も悪いのは私ではないことも理解して言っているようでした。

「君が悪くないのは分かっている、ただ君の会社が行った結果だ、だから会社を代表して来た君に言っているのだ!」と言われました。

私は、理屈はその通りだと思い、ただ頭を下げるばかりでした。

そして2ヶ月後には売上の処理が出来る様にしますと約束し、なんとかその場は納得して頂きました。

 

二つの職種

 

コンピュータのアプリケーションを作成する為には大きく分けて二つの職種があります。

一つはプログラマー、もう一つはSE(システムエンジニア)です。

プログラムを作る人をプログラマーと呼び全体を設計する人をSEと呼びます。

だいたいプログラマーを経験した後にSEになります。

会社も鳥羽君がSEへと”ステップアップして欲しい”と思い顧客を任せたのだと思います。

 

 

初めてにしては難しいと思われる仕事

 

鳥羽君が担当した顧客は、アパレル関係の会社でした。

洋服の卸売りをしているのですが、アパレル関係で使われることかもしれませんが、

独特の流通方法があったのです。

それが、初めてSEの仕事をする鳥羽君には難しかったのではと思いました。

何が独特かと言うと、商品を洋服屋さんに”預ける”と言うことです。

私も初めて聞きました。

普通は商品をお店に納品することが売上となるのですが(納品=売上)、

納品は”預けている”だけで、実際に店頭で販売されないと、売り上げにならないと言うことでした。

例えば在庫を管理する場合だと、通常では納品すれば商品の在庫は減ると考えますが、

”預ける”と言う行為を考慮すると、”預けた商品が売れた”と言う情報が入力されてから在庫が減ることになります。

この考え方が初めてSEの仕事をする鳥羽君にはややこしく思えたのかもしれません。

 

頑張った結果

 

取りあえず私は、以前に作った売上仕入のアプリケーションに”預け”の項目を追加し、2ヶ月で売り上げを入力することに成功し、3ヶ月後には仕入も入力させました。

その間に、操作方法の説明や、請求書発行時の立会いや、月次処理の立会い等、何度も朝から顧客先へ訪問することがありました。

すると、最初は怒っていた先方の社長も機嫌が良くなり、何度も昼食をご馳走してくれました。

当時、私の昼食代はいつもワンコイン(500円)くらいでした。

しかし、さすがに社長はワンコインではなく1500円位の定食を注文し、

同じものを私にご馳走してくれました、鰻重をご馳走してもらうこともありました。

初対面の頃の社長とは思えないほど、優しく対応して頂く様になりました。

おそらくマイナスからのスタートだったので、その分評価が上がったのかもしれません。

私としては顧客のコンピュータを稼働させると言う、当たり前のことをしただけです。

今にして思えば、理不尽だと思いながらも頭を下げた結果が

“その分プラスになった”のだと思います。

 

文章:エムユー

 

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